NoMachine NX ClientとFreeNXを利用したシンクライアントシステム
NoMachineが配布しているNX Clientと、Fabian Franz氏が開発したFreeNXを利用し、シンクライアントシステムを構築するためのパッケージおよびディスクイメージをリリースしました。
このシステムにより、ハードディスク非搭載のPCからサーバで実行されているアプリケーションを利用することができます。
クライアントにはNX Clientを搭載したUSBメモリスティックもしくはCD-R(W)を利用します。これらを用いてPCをブートするとNX Clientが起動し、FreeNXを導入したサーバに接続することによりUbuntuのデスクトップ環境が利用できます。
サーバのセットアップ
- サーバマシンにUbuntu-jaを導入します。
- freenxパッケージをインストールします。
sudo apt-get install freenx
- インストール時キーの種類を質問されます。Ubuntu-jaで配布しているシンクライアント用ディスクイメージをそのまま用いる場合、"NoMachine Keys"を選択します。
- シンクライアントから接続する際に使用するアカウントを、必要に応じて追加します(参考:システムユーザを追加/編集/削除するにはどうすればいいですか?)。
シンクライアント用ブートディスクの作成
- CD-R(w)でブートする場合、CDブート用ISOイメージを利用してください。
- USBメモリスティックでブートする場合は、以下の手順に従ってください。
- 中身を消しても構わない256MBytes以上のUSBメモリスティックを用意します。
- USBブート可能なPCを用意します。BIOSの設定で、ブートデバイスとしてUSB-ZIP・USB-HDDなどが選択できればブートできることが多いようです。
- USBメモリスティック用イメージをダウンロードします。
- USBメモリスティックをUSBポートに接続します。
- Ubuntuの場合、接続すると自動的にメモリスティックがマウントされるので、USBメモリスティックがどのデバイスファイルにアサインされているかをmountコマンドで調べます。
- USBメモリスティックをアンマウントします。
- 以下のコマンドを実行します。
sudo -s -H zcat ubuntu-ja-5.10-nxlive-i386-hdmedia.img.gz > [USBメモリスティックのデバイスファイル(/dev/sdaなど)]
- USBメモリスティックのアクセスランプが消えたことを確認し、取り外します。
ログイン方法
- 作成したCD-R(w)もしくはUSBメモリスティックを用いてクライアントとして利用するPCを起動します。
- 画面の指示に従ってキーボードの種類を選択します。
- ハードウェアによっては、画面の解像度などを選択肢する必要があります。
- しばらくするとXが起動し、NX Clientのダイアログが表示されます。
- Configureを押し、FreeNXが動作しているサーバのホスト名もしくはIPアドレスを設定します。
- サーバに作成したユーザー名とパスワードを記入します。
- Loginを押します。
- ログインに成功すれば、Ubuntuのデスクトップが表示されます。
他のPCからリモートデスクトップ接続する
CD・USB起動ではなく、UbuntuやWindowsなどがインストールされたPCからFreeNXを導入したサーバにリモートデスクトップ接続するには、 http://nomachine.com/download.php からプラットフォームに対応したNXクライアントをダウンロードして導入します。
Ubuntu 5.10にNXクライアントを導入するには、Debian Sarge用のパッケージをダウンロードし、以下のコマンドを実行します。
sudo apt-get install libstdc++2.10-glibc2.2 sudo dpkg -i nxclient_1.5.0-113_i386.deb
Ubuntu 5.10よりxauthコマンドのパスが変更になっているので、以下のコマンドでシンボリックリンクリンクを作成します(Ubuntu 5.04以前では必要ありません)。
sudo ln -s /usr/bin/xauth /usr/X11R6/bin/xauth
これでCD・USB起動の場合と同様、NXクライアントでFreeNXサーバにログインすることができます。